言葉通りに受け取れない人

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言葉通りにしか受け取れない人というのはよく聞く。アスペルガー症候群の症状の一つでもあるらしい。


特に日本では、言葉通りに受け取れない人にしか受け取れない人は嫌われる傾向があるように思える。これは、言葉ではなく言葉の発している「空気」や、その裏側の意味を読み取ってほしいし、読み取れるのが当然であるという態度だ。

 

しかし俺が観察する限り、逆に言葉通りに受け取れない人についてはあまり問題になっていない。これは、使っている言葉が理解できないということではなく、言語の内容を受け取れるが、その内容を理解しようとしないまたは言葉の内容を別の解釈をするということだ。

 

なぜこのように、言葉そのものがストレート伝わらないのか長年疑問だった。しかし、このように言葉が伝わらない人に共通する口癖が「普通は」であることに気づいて謎が解けた。

 

どうも言葉通りに受け取れない人は他人も自身と基本的には同じように思考していると考えているらしい。故に普通はという言葉が出てくる。これは、皆≒自分であることが前提だ。このように考えている場合、言葉は確認に使うものであり、本来的に言葉を発する前に大事な情報は伝わっていること(少なくとも当人はそう思っている)になる。

別の立場もある。これは相手が自分とは全く異なる考え方をしていると考える立場だ。この場合、相手が何を考えているのか、どのような基準で物事を判断しているかわからないため、発する言葉は正確になるし、受け取る際も言葉そのものの意味を受け取ろうとする。

 

こう考えると、言葉通りにしか受け取れない人も、言葉通りに受け取れない人もその人個人の問題ではなくて2人の関係性の問題だということが判る。言い換えると、言葉を発している2人のお互いの思考の同一性の程度の観測が間違っている。

 

個人的には、人間の考えていることお互いにびっくりするほど違うので正確に言葉を発して、なるべく言葉を素直に受け取る方が安全だと考えているのだけれど、周りの大多数の人はそうは思っていないようだ。